シミ抜き事典

デニムについた墨汁のシミの落とし方

難易度
むずかしい
目安時間
25
汚れタイプ
不溶性(顔料)
素材
水洗い可(表示確認)

デニムの墨汁は、炭素の粒が厚い織り目へ入り込む前に動かせるかが勝負です。ただしデニムは青い染料まで動きやすい素材。洗濯表示を確認し、白い布に青が移り始めたら墨が残っていてもそこで止めます。家庭では「薄くする」までを目標にしてください。

いますぐの応急処置

洗濯表示で水洗い可を確認できた衣類なら、乾く前に流水を裏から少量ずつ当てて粒子を押し出します。水洗い不可・ドライ表示だけ・色移りが出る場合は水を使わず、乾いた白い布で押さえてクリーニングへ。表からこすると繊維の奥へ押し込むので厳禁です。

用意するもの

  • 白いタオル2枚
  • 固形石けん
  • 常温の水
  • 洗濯ネット

手順

  1. 洗濯表示と色移りを先に確かめる

    水洗い不可・ドライ表示だけのデニム、未洗いの濃色デニム、大切な一本は家庭で続けません。目立たない縫い代を水で湿らせた白いタオルで一度だけ押さえ、タオルが青く染まるなら次の処置はせずクリーニングへ回します。

  2. 墨の水分を押さえて、裏から少量の水を通す

    乾いた白いタオルで墨汁を上下からそっと受け止めます。こすらず、タオルに灰色が移る面を替えます。次に汚れの裏側から常温の水を少量ずつ通し、表へ押し込まないようにします。

  3. 固形石けんの泡で一点ずつ押し洗いする

    石けんを指先で泡立て、デニムの織り目に押し当ててから水で流します。白い下タオルへ灰色が移るかと、デニムの青が強く移らないかを同時に見ます。灰色が薄くなっている間だけ、位置を替えて二回まで繰り返します。

  4. 単独でやさしく洗い、陰干し後に判定する

    墨が薄くなったら裏返して洗濯ネットへ入れ、表示どおりに単独で洗います。乾く前には判定せず、陰干し後に残りを確認します。輪郭だけが残る、青い色落ちが出た、変化が止まった場合は追加処置をしません。

やってはいけないこと

  • 歯ブラシやたわしで強くこする(墨を織り目へ押し込み、白っぽい摩擦跡が出ます)
  • 漂白剤を使う(墨の粒子より先にデニムの色が変わるおそれがあります)
  • 熱いお湯・乾燥機・アイロンで急いで乾かす(残りの確認前に生地を傷めます)

注意点

  • 墨汁は不溶性の粒子汚れです。家庭で完全に消えるとは限らず、デニムの色を守ることを優先します。
  • 白いタオルに墨の灰色より先に青い染料がはっきり移るなら、その時点で中止してください。

クリーニングに出す目安

ヴィンテージ、濃色、生デニム、ブランド品、広い飛び散りは自宅で粘りません。『墨汁が付いた』『水と石けんを少量試した』『青い色移りの有無』を伝えてクリーニング店へ相談してください。

※ 処置の前に衣類・製品の洗濯表示を確認し、目立たない場所でテストしてください。最終更新: 2026-07-25