シミ抜き事典

ウール・ニットについた油性ボールペンの落とし方

難易度
むずかしい
汚れタイプ
油性インク
素材
水洗い注意

ウールのボールペン跡は、インクを溶かす前にケア表示と色の動きを見る組み合わせです。ウール向け資料にはアルコールで移し取る方法がありますが、筆記具メーカーは毛素材が溶剤で変色する可能性も示しています。水洗い不可・表示不明・色移りありなら、線が残っていても家庭処置を始めません。

いますぐの応急処置

ペンの軸や替芯を残し、油性・水性・ジェル・消せるタイプのどれかを確認します。乾いた白い毛羽の出にくい布を線へ一度だけ当て、横へこすりません。水洗い不可・表示不明のウール、広い線、既に乾いた跡は、水やアルコールを足さずに止めます。

用意するもの

  • 乾いた白い毛羽の出にくい布 3 枚
  • 消毒用エタノール(表示と試験の条件がそろう場合のみ)
  • ウール対応の中性洗剤
  • 吸水用の白いタオル

手順

  1. インク種別とケア表示をそろえる

    ペン本体で油性ボールペンと確認し、衣類のケア表示で水洗い方法まで読める場合だけ次へ進みます。ジェル・水性・消せるボールペン、ドライ表示だけ、表示が読めないもの、装飾や裏地があるニットは、この油性インク向け手順を使いません。

  2. 見えない場所で色と編み目を試す

    縫い代など見えない場所で、エタノールを含ませた白い布を短く当て、すぐ別の白い布で押さえます。地色が移る、毛羽立つ、編み目がゆるむ、手触りが硬くなる場合は、汚れ部分へ進めません。

  3. 線の外から一点ずつ白い布へ移す

    試験に変化がない場合だけ、エタノールを布の端に少量含ませ、インク線の外側から中心へ軽く当てます。すぐ乾いた別の布で押さえ、黒や青が移った面は替えます。布へウールの地色まで移る、線の輪郭が外へ動く、表面がけば立つなら、その一回で止めます。

  4. 表示どおり洗い、平らに乾かして判定する

    インクが布へ移り、生地に変化がない場合だけ、ウール対応の中性洗剤でケア表示どおりに洗います。ねじらずタオルで水分を受け、形を整えて平干しします。完全に乾いてから線・色・編み目を見て、残りがあっても同じ処置を重ねません。

やってはいけないこと

  • インク種別を確認せず、除光液やエタノールを直接かける
  • 白い布へ地色が移っているのに、インクが残ることを理由に続ける
  • こする・もむ・吊り干しで、濡れた編み目を引っ張る

注意点

  • ウール向けのアルコール処置は、すべてのニットに安全という意味ではありません。筆記具メーカーも毛素材の変色可能性を示しているため、ケア表示と見えない場所の試験を開始条件にします。
  • エタノールを使ったまま放置せず、開始条件がそろった衣類だけをケア表示どおりに洗います。洗えない品は最初から専門先へ渡してください。

クリーニングに出す目安

水洗い不可・表示不明、カシミヤ混、淡色、広い落書き、既に乾いた跡、試験で地色や風合いが動いた品は、家庭で溶剤を重ねません。ペン本体と『乾いた布まで/試験でエタノールを一点だけ使った』という処置歴を添えて、ウール衣類を扱うクリーニング店へ相談してください。

※ 衣類・製品の洗濯表示を確認してください。家庭での処置を進める場合に限り、目立たない場所でテストしてください。最終更新: 2026-08-14